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【2023ブログ企画 vol.7 高木 亮磨】(2年AT#8)


2023/08/03



『決意』


ずっと一番になりたかった。
一番ではないということは誰かに負けたということになる。負けることが嫌いだった。たとえそれが小さな勝負であったとしても負けることが心底嫌だった。勝負に勝って一番にならないと今までした努力が全てバカに思えるような気がして怖かった。

2022年の4月ラクロス部に入部した。その理由は単純で一番になりたかったからだ。ここは一番を目指すのに最適な場所だと思ったし、おそらく自分の人生で一番を目指すラストチャンスになるだろうと思っていた。

練習して、発展して、筋トレして、また練習する。ラクロスのために費やす時間は日に日に増えていった。それに比例してラクロスについて知り、ラクロスが上手くなっていった。関東ユースにも選ばれ、チームとしてはウィンターで関東優勝をすることができた。順風満帆とは言えずともラクロス部に入ったことを後悔したことは無かった。

しかしラクロスを本当に心から楽しめたことは少ない。チーム内の評価でも一番になったことはなく、自分は下手だと常に誰かに言われている気がした。他大学にはもっとうまい同期がたくさんいて、そいつらとの差も身をもって実感した。人と比べて自分の弱さを実感し、その差を埋めるために怯えながら練習をする。楽しんでラクロスをすることはできなかった。

特に2023年の前半はかなりきつい時期だった。年始の評価からBチームで、たまにAの試合に呼ばれても一回も満足する活躍はできなかった。六大戦には1秒も出ることができず、チームの活躍を外から見ることしかできなかった。特にチームが立教相手に戦っている時に新歓活動をするように言われた時は相当こたえた。どれだけ努力してもチーム内での勝負全てに負けている気がして、朝早くから練習をすることがバカらしく感じたこともあった。

リーグ戦が始まる1ヶ月前くらいにAチームに上がった。でもそこでも全然活躍できている実感はないし、同期が活躍するのを見て悔しさを感じる日々が続いている。この前の明治戦もほとんどの時間をボックスで過ごし、チームが喜びに浸る中でなんとも言えない消化不良感を抱えていた。

でももう自分にはラクロスから逃げることはできない。先が見えない中でも努力し続けることしかできない。努力し続けて目の前の勝負一つ一つに勝つ。努力は報われるとは限らないが、努力しないと報われることはない、立ち止まっている時間なんてないんだと感じる。

一番になるために残されている時間は少ない。2年だからとかそんなの関係なく、評価が上の選手を一人一人追い抜いて、試合で一つ一つの勝負に勝つ。それを積み重ねて一番になった時にやっとラクロスを選んだ自分の決断を正しかったと思えるのだろう。

一年生の時に決意した。

『日本で一番うまい選手になって、BLUE BULLETS を日本で一番に導く。』

壮大な夢かもしれないが、これを達成しないのならば自分がラクロスをする意味はないとすら感じている。

2年AT#8 高木 亮磨



向田さん 挿入

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