vol.10 1年 山本格由「習得への情熱」



習得への情熱


2022/08/10





「ラクロスを始めたきっかけは何か?」 家族や高校までの友達などに僕がラクロスを始めたことを教えると、いつもこの質問が飛んできます。「なんとなく」と返答するほかありません。真実ですから。

僕がラクロス部に入部することを決断したのは、新歓イベントとして農グラで行われていたソフラク大会に初めて参加したときです。大学で何か新しいスポーツを始めようと思っていた僕には、ラクロスというスポーツがとても魅力的に思えて、その直感のままに入部を即決しました。別にラクロスを始めようと新歓前から強く思っていたわけではなくその場で決めたことなので、「なんとなく」なのです。

「ラクロスを続けている理由は何か?」 ラクロス経験の浅い今の僕がこういう質問を聞かれることはあまりないかもしれませんが、もし聞かれたとしても「なんとなく」とは決して答えません。普通の大学生よりずっと早くに起きて、グラウンドに行き厳しい練習に取り組む。そんな自分自身を突き動かすのは「習得への情熱」です。

僕自身器用なほうではなく、勉強でもスポーツでも何かを身につけるのに人より時間をかけてしまうことが多いです。ラクロスも例外ではなく、クロスワーク、パスワーク、シュートなど新しいことが導入されるたびに、それらを噛み砕いて理解して上達するのに苦労しています。ただ、その苦労を受け止めて練習を重ねて少しずつ理想形に近づいていくとき、何物にも代え難い達成感を味わえます。課題が現れては潰して、また新たな課題が現れては潰して…。ずっと続くこの作業が僕は結構好きです。

「習得への情熱」は連鎖します。チームスポーツでは、個々人が持つ情熱の先にチーム全体のレベルの底上げがあると思っています。誰かの情熱が他の誰かの情熱を生み、ゆくゆくはチーム全体が情熱に満ちあふれた集団になれます。そうなれば、サマー優勝も更に上の目標も叶います。過程も結果も含めて誰にも奪われない財産になるでしょう。38期みんなが情熱を燃やして、共にラクロス生活を過ごせることが楽しみです。



1年 山本格由