37期インタビュー企画播磨



LSM#43 播磨拓歩


2024/02/26
(聞き手39期尾崎)


​​自己紹介をお願いします!

新4年LSM#43播磨拓歩です。

まず、同期の方によると播磨さんは良い意味で驚くくらいの成長を遂げていると聞いたのですが、ご自身的にはいかがですか?

いつも同期から叱られてばっかりなので、まず同期がそう言っていることに驚いている(笑)。そもそも大学に入るまで体育会系の部活とかやったことがなくて。入るきっかけもとりあえず体育会系の部活をやっておけばなんか人間的に成長できるんじゃないか、みたいな軽いノリだった。そんな調子で入ったもんだから、1、2年の時は特に目標も持たずただ漫然とこなすだけの日々だった。 そんな中、2年の終わり頃からMTGという形で同期と色々なことを話すようになった。今の新4年は1年の頃にみんな辞めちゃって同期が少なかったから、なぜラクロスをやっているのかとか部活を通じてどういう人間になりたいかというところから皆で考え直すためのMTGが開かれた。当時の僕は漫然と過ごしていたからそういうMTGでも話すことはほとんどなくて。でも残った13人の同期は結構自分の芯を持っている奴が多くて、MTGを通してそいつらが一人一人違う目的とか意味を持って部活をしているという事実に気づいたし、自分が芯を持っていないことについて指摘されて考え直すきっかけももらった。そもそも部活に入った理由がふわっとしていたから、自分が部活をする意味だとか部活を通してどうなりたいのかを改めて考えたあたりから、ラクロス面でも人間的な面でもちょっとずつ成長したかなという感じ。なので割と同期のおかげというか、同期が自分を成長させてくれたという思いが強い。まだまだ自分は未熟で、成長しなきゃなという最中ではあるんだけど、同期から成長したと言ってもらえるのは意外だった。


向田さん 挿入


コスパが悪いからこそ…

東大にラクロスとか部活をしにきた人ってほとんどいないという中で、ラクロス部に入って感じることとして、今39期は特にラクロスやる意味ってないんじゃないかなっていう感じで休部とか退部する人が多いと思うんだけど、まじで本当にその通りだと思う。東大でラクロスをやるってめっちゃコスパが悪いというか、せっかく東大に来たんだったら起業系とかのサークルに入った方が、将来役に立つ人脈とか知識を得られるし、そういうサークルはそれらを得ることが明確に目的化された手段だから、コスパよく成長できそうな感じする。逆にラクロスって、ラクロスで日本一になったところでその後の人生が良くなるわけでもないし、結局そこに意味を見出せずに一年生のうちに辞めちゃう人が多いんじゃないかなって思う。僕もその考えをずっと持っていて悩んだ時期もある。でも同期MTGを通じて同期が色々な考えとか意味とかをラクロス部に持っているということを知って、逆にコスパが悪いことがラクロス部のメリットなんじゃないかなということを思い始めた。コスパが悪いからこそ逆にいちいち考えなきゃいけないというか、考えさせられる機会が多くて、その度に部活の意味とか自分がどうなりたいかを同期とか仲間と話し合えること自体が価値のあることだと最近は感じている。 世の中に意味のない活動ってあんまなくて、その活動にどう意味を持たせるかが重要なのではないかと最近特に思う。このラクロス部でも全員がほぼ同じ活動をしているけど、その中でどうこの部活を活かすかを考えている人と考えていない人とでは、部活から得られる恩恵とかはだいぶ違ってくる。この部活には色々な人がいて、部活と勉強をどっちも全力で頑張ることに意味があると考えている人もいれば、学生日本一に真摯に向き合うことに意味があると思っている人もいるし、人間的に成長したいと思ってストイックに生きている人もいる。多様な人がいるところがBBの良さだと思っていて、そういう色々な価値観に触れて、その価値観を共有しながらこの部活に意味を持たせていくっていう作業がすごい素敵だなと思っている。


向田さん 挿入


DFリーダーになったことについて

DFリーダーになって一番意識していることは心理的安全性。つまり実力とか学年とかに関係なく発言したい人が発言できるような環境を作れるような幹部になろうと考えている。今年は特に最上級生が少なくてDFも当然3年2年の力を借りなきゃいけない状況で、いかに2、3年が主体的にDF全体を考えてくれるかというのを重視している。そこの考える量が多くないと良いDFはできないと思ったから、学年や実力を問わず色々な人から意見を聞いて良いDFを作っていきたいと考えている。 DFリーダーになろうと思ったのは、一番は自分のためだった。元々体育会系の部活をしたことがなくて学年でもほぼ一番下からのスタートだった自分がDFリーダーになってちゃんと活躍することは、まず自分にとってめちゃくちゃ意味があることなんじゃないかなと思った。それが一番だけど、そういう自分を下級生とかが見たら、もしかしたら自分と似た境遇で悩んでいる人とか周りとの差を感じている人とかを勇気付けられるんじゃないかなということも思ったりした。

部員のモチベーターに

幹部としてもう一つ意識していることは、いかに部員のモチベーションを上げられるか。いくらこっちからメニューを組んで意識ポイントを提示しても、結局成長するしないっていうのは個人のやる気や裁量が大きい。結構この部活は、そこに対して最低限の義務とか責任を設けることで、全員を一定以上成長させようとする考えが大きい。これはもちろん理に適っているけれど、それだと成長幅に限界がある。やっぱり自分で考えた分だけ上手くなるし、もっと上手くなりたいという気持ちが大きいほど成長すると思うから、みんなをやる気にさせる、みんながポジティブに部活に参加できるような働きかけをしたい。そのモチベーションを上げさせるために大事なこととしては、仮説だけどいかに相手に期待できるかが大事だと考えている。期待があるからこそ叱咤激励とかも意味を持つのかなと。お前にはこういうPLになってほしいとか、そういうPLになれるという期待をいかに自分が幹部として持てて、それをちゃんと伝えてあげることが大事だと思っている。

今一番期待している人は…?

全員!特に森中!

幹部と部員の仲介役

これまでの東大は幹部がバーッと決めて、幹部じゃない部員がそれに従って取り組むことが正解みたいな形が王道だった。今年は人数的な面で下級生がいかにチームに主体性をもって取り組めるかが、このチームが強くなる上で一番大事なことかなと最近思っている。そうなると特に38期の試合に出るようなメンツにはもっとチーム全体を引っ張る意識を持ってもらいたいという思いが強くて、そういう行動がもしかしたら仲介的な役割を担っているように見えるのかなという感じ。自分の性格的な面もあるけど。 あまりにもみんなの意見を取り入れすぎるとチームがバラバラになっちゃう。ある程度自分が決めなきゃいけない部分もありつつ、周りが付け足していくという形がベストだと思っているけど、どこまで意見を取り入れてどこは変えないのかの塩梅が難しくて、今一番悩んでいる。

LSMとしてどのようなPLになりたいか

一言で言うと、他校からも認知されて警戒されるようなPLになりたい。自分は元々オフボールの部分で評価されていて、去年のリーグ戦とかでもLSM二枚目として試合に出ていた。オフボールがそれなりに上手くて大きなミスをしないというか、最低限の仕事はできて失点の原因にはなりにくいから入れてもらえてた感じだった。DFである以上はそれももちろん大事だとは思っているけど、最終学年でもある以上まあ好き勝手したいなと思っていて。もっと目立つPLというか、オフボールだけじゃなくてオンボールとかGBで目立てるPLになりたいと思っている。近くにウォルシュというめっちゃ目立てるPLがいて、あいつよりも目立ちたいなとライバル視してます。

向田さん 挿入

最後に伝えたいこと!

自分はこの部活の意味だったり目的をちゃんと考え、それを仲間内で話し合うっていう行為が部活をやっていて一番感じる価値だと思っているから、下級生にはどんどんそういう機会を持ってやってほしい。今勉強がしたいとか両立が難しいとか、他にやりたいことがあったりして部活を辞めちゃう人がいると思うけど、そういう人の考えをもっと尊重できる部活でありたいしあってほしいと思う。もちろん寂しいとか残念だとか、残って欲しい気持ちもあるとは思うけど。この部活に感じている違和感として割とこうしなさい、とかこうあるべきみたいな模範像、BBにおける正解が強調され過ぎている気がする。日本一を目指している部活である以上仕方がない部分もあるとは思うけど、もう少し他人の意見を尊重して聞き入れるような文化が育って欲しいなと思っています。

播磨さんの深慮を垣間見ることのできるインタビューとなりました。ありがとうございました!


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