#34



【2023ブログ企画 vol.14 太田 直己】(4年BTM#34)


2023/08/17



『幸運』


3年の10月、医者に前十字靭帯が切れていると言われたとき、病院の廊下で涙が止まらなかった。
まつりゅうは同じ怪我をして、復帰に9か月以上かかっていた。
来年4年の自分はそんなに時間をかけていられない。
もう一生ラクロスできないかも知れないと思った。

手術しないことを選び、幸いにも3月には復帰できた。六大戦にも出場できた。

でもすぐBに落ちた。相応しい成長をできなかったのだから当然だ。

怪我で苦しんだ先輩が、「怪我してもしていなくても自分の実力は変わらなかっただろう」と言っていたのを思い出し、その通りだと思った。実際自分は動けるようになっていたし、活躍している同期はみんな腰やら足首やらあちこちボロボロだ。

だけど、幸運なことにまだ自分には時間が残されている。

振り返ると、最後までラクロスをすることができなかった人たちをたくさん見てきた。
34期の森山さんや矢作さんみたいに現役を諦めてチームのためにコーチになった人たちがいた。
35期の丸井さんにゃんちゅうさんはTSになったし、たけほさんただすさんは同期より一足早く引退せざるを得なかった。
同時期に怪我した他大の選手は復帰できずコーチになっていた。
彼らがどう思っているかは知らないけど、自分ははたから見ていて無念で悔しくて仕方なかった。
自分みたいなへたくそ普通だったらこの時期までラクロスできていない。
自分は本当に幸運だ。
信じられないほど恵まれている。
そのことに感謝し自分は最後までやり切る。綺麗事ではなく、諦めない。

四年でBで情けないしダサい。ブログでこんなこと書いていて恥ずかしい。
だけど関係ない、最後までやる。
アップから手を抜かず、メニューでは目の前の相手を全力でぶちのめしに行く。
まだ何があるかわからない。

因縁の早稲田戦まであとわずか。
早稲田と言えば思い出すのはウィンターでの一戦。得点シーン、自分のパスカット、勝利した瞬間の熱狂全部覚えている。
おそらく部活人生で最高の瞬間だった。



そんな早稲田戦に、自分はおそらく出られない。
自分はできた人間じゃないから、チームが勝利しても素直に喜べる自信がない。

だけどチームの勝利を信じて疑わない。
みんながどれだけ努力して、どれだけ準備してきたかを知っているから。

このチームは勝利に相応しい。



4年BTM#34 太田 直己





向田さん 挿入

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