2012 column vol9



2年 MF#4 室井 啓介


2012/10/24


チームの一員として
ラクロス部に入ったきっかけは、入学して何か新しいことに挑戦したいと思っていたときに、ラクロスっていう新しいスポーツと、「東大から日本へ貫く感動を巻き起こす集団でありたい」という東大ラクロス部の理念に魅かれたのがきっかけでした。 ラクロス部は先輩との距離も近くて、皆楽しそうで。それで、自分がその中でプレーしているのが想像できたというか、きっとやったら楽しそうだな、と感じました。いままでも何かを選択するとき、自分の直感を信じてきたから、そのときも「楽しそう」っていう本能のままに、ラクロス部に入部することを決めました。
俺はサマー(*1)が終わった後のシーズンの1番濃い時期をBチームで過ごして、隣でAチームの上級生が練習しているのも間近で見ていたので、1年生のときから、 1年生チームというよりチーム全体への帰属感の方が大きかったように思います。でも、入部してから初めて「自分は東大ラクロス部の一員だ」と感じたのは、 1年の冬の新人戦(通称:ウィンター)のときでした。
俺は1年チームのキャプテンを務めたんですけど、ウィンターは、フレッシュマンコーチが俺らを見てくれる最後の大会だったこともあって、 1年間の集大成として優勝しよう、サマー3位の借りを返そうと意気込んで臨んだはずだったのに、ああいうすごく不甲斐ない結果(*2)を残してしまった。 試合後に、27期全員で応援しにきてくれた先輩たちの前に並んでキャプテンの僕が挨拶をしたんですが、その場の空気が本当に重々しくて、 硬直した沈黙に耐えられなかったのをいまでも覚えています。1年生ながらに、これが東大の看板を背負う重みなんだと、そのとき初めて実感しました。 そして、学年が上がれば、この重みはもっと増すんだろうな、とも。

(*1 1年生が初めての公式戦として出場する夏の新人戦。2011年度、東大は準決勝で早稲田大学に破れ、3位という結果に終わった。)
(*2 全体を通して流れがつかめず苦戦し、予選リーグ敗退となった。)

向田さん 挿入

成長の一年
だけどいま、自分は2年生としてAチームにいて、本当に自由にやらせてもらっているな、と感じています。 良いことかどうかはわからないんですけど、「俺らのせいで負けて、4年生引退するかも」っていうような息詰まった感覚はあまりないです。 去年とは違って試合の結果に直接影響する位置にいて,でも本当にのびのびやらせてもらっています。 例えばMFセットで話すときも、自分の意見を言い易い雰囲気があるし、俺が言ったことを先輩やコーチは尊重してくれます。 あと、今年のチームには他にも色々な役職があって、それぞれにチームの運営とか戦術を担う役割を与えられていて、 幹部任せじゃなく自分達でやろうっていう意識が皆の中にあると思います。 俺は今、ライドチームに所属しているので、山さん(*3)達とライドについて考えているんですけど、先輩後輩関係なく、同じ土俵で、 勝つ為に自分達で自由にラクロスを作り上げている、というような感覚がありますね。

俺は、この1年は成長する年だと思ってやってきました。 シーズン当初、牧野さん(*4)に、「2年は自由にやればいい。自分がうまくなることだけを考えろ。それが回り回ってチームの為になる。」と言われて、 この言葉が、今年の自分の大きな指針になっていました。でもシーズンが終わりに近づいて、それだけでいいのかなって思うところも出てきて、 もっとチーム全体のことを意識して動かないといけないな、と考えるようにもなりました。もちろん、まだまだ自分が成長したいっていう気持ちも強いので、そこはまだ複雑ですけれど。 だけどいざ自分がチーム全体のことを考えなきゃならなくなったときに、急に切り替えてチームのこと考えようっていうのは難しいと思うんです。 自分のできる部分から周りに働きかけていかなきゃな、と。ライドに関してはもちろん、同期に対しても。同期のことは好きだし、気の置けない存在ではあるんですけど、 今は同期の中でもチームが分かれていて、面と向かって同期と話す機会が少なくなっていると思います。 だから、もっと自分からも発信しないといけないし、同期にはAチームとかBチームとか関係なく、もっとがつがつ言ってきてほしい。 都外川だって、もっと同期とも話したらいいと思う。特に同期は4年間を共にするわけだし、お互いにもっと本音をぶつけ合える関係を作っていきたいと思います。

(*3 23期山下尚志。2012年度ヘッドコーチ。)
(*4 24期牧野賢。室井は牧野から背番号#4を受け継いだ。)

向田さん 挿入

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