「懸」を体現する。
主将副将ヘッドコーチによる対談にて、学生日本一への思い、「懸」というスローガンに込めた意味に迫る。
2024/5/17
Q. ではまず、自己紹介をお願いします。
徳橋:24シーズン主将の徳橋太巳です。
向山:副将の向山卓実です。
室井:ヘッドコーチ、27期の室井啓介です。
Q. 今年シーズン初めに、話し合いを経て主将、副将、ヘッドコーチと決まったと思うのですが、それぞれどういう思いを持って役職に就いたのでしょうか?
徳橋:元々は、僕と向山と高木(38期MF #8)と山本(37期MF #55)が4人立候補して、その中で4人と も学生日本一に対する思いっていうのはしっかりは持っていて。その上で、自分が主将になるのが最も学生日本一に近いと思った、というのが一番大きかったかなと思います。
向山:俺は、これまでのチームから変えていきたい、と思う部分も多かったから立候補しました。最終的に徳橋に主将を託すという選択をしたわけだけど、まあ良かったんじゃないかなっていう風に思ってます。シンプルに部活に一番時間をかけてるし、色々思いもあるんだろうなっていうのも伝わってくるし。
徳橋:室井さんにヘッドコーチを依頼した一番の理由は、一緒にやりたいと強く思ったからです。様々な人と話して、今のチーム状況だったりとか、どういうチーム作っていきたいとかそういう話をした時に一番共感してもらえて。室井さんなら一緒にいいチーム作っていけるなと思えました。
室井:今年のオファーを受けるに至った経緯に関しては、さっき話にあがった4人の主将候補それぞれの原動力、思いには色んな個性があった中で、最終的に主将になった徳橋は、とにかく純粋に結果を出したい、日本一にこだわる。そこの思いの純度がすごい高くて。すごい乱暴に言ってしまえば、手段は問わないからとにかく結果を追い求める、というようなピュアな姿勢に、俺自身が力を入れたいなってシンプルに思ったところがきっかけとしては大きかったかな。
あとは、2019年からBB(BLUE BULLETS)に関わってきて、立場を少しずつ変えつつも、でも最終的にはBBが長く強くあるために、みたいな立場でずっとやってきたんだけど、その中で育ってきた後輩や頼もしいOBがいるおかげで、自分自身が勝利にもっとコミットすることができそうだなって思えたっていうのがあって。色んな縁とか巡り合わせが重なってオファーを受けることができたっていう感じでもあります。
Q. 結構厳しい戦いが続いている中で、「学生日本一」という目標を掲げている理由はなんですか?
徳橋:純粋にやっぱ僕は勝ちたいってところが一番の根本にあって、その最終形態が学生日本一だと思ってます。そもそも学生日本一を目指して入部してて、4年間、勝ちへのこだわりを突き詰めるっていう意味で「学生日本一」を目標にしてます。学生日本一に向かって、純粋に全員が頑張る状況そのものが、良い組織を作り上げるものなのかなって考えてますね。
向山:そもそも学生日本一を目指さなかったらやりがいが無くなるから、目指さずにはいられない、っていう言葉が一番しっくりくるかな。
徳橋:他の選択肢がないって感じでもあるかも。そもそも「学生日本一」に並ぶものはないから。それでしょって感じ。
室井:目標設定に関して思うのは、一番良くないのは「今まで掲げてたから俺らも掲げないといけない」みたいな脅迫観念で自分たちの道を決めてしまうことで。東大は現役が主体である以上、そうい う風に自分たちの進路をセットしてしまうっていうのはすげーもったいないなと思うから、シーズン最初に、本当にみんなが心から目指せるものなのか、というコミュニケーションはとったし、その上でそれが皆の現実的な目標になるようにやっていこうね、とキックオフしたのが今シーズンなので。
もちろん周りから今年の実力がとか、これまでの結果がとか言われてたりはするかもしれないけど、向山が言うように、じゃあそれが目指さない理由になるのかって言われるとそんなことはないと思う。結局、学生日本一を目指すっていう困難な道を楽しめるかどうかが、皆が楽しく充実してラクロスをする上では大事な要素なんだなって思っています。
あと俺自身は「青春感」がすごい好きなので、やるからにはトップ目指すでしょっていうシンプルな気持ちもある。
Q. 4年ぶりに掲げた「懸」というスローガンに込めた意味とは?
徳橋:スローガンをそもそも立てるか否かの話があったんですが、学生日本一を今まで達成したことがない中で、そこに対して乖離が生まれてしまう人がある程度いるのも仕方ないところもあると。
そこで、学生日本一を目指す上での手段として支えになる考え方を言語化できると、チームとしても方向性を示すという意味で良いんじゃないかという考えに至ったから、立てることにしました。
「懸」になった理由としては、今一番チームに足りてない要素だったというのが大きいです。具体的に「懸」という言葉には、チームとしてお互いが期待し合い、良い意味で期待を裏切っていく、期待を超えていく。そういう循環がチームを強くするから、もっと求める声だったりとか、俺はお前に懸けてるんだよ、という思いをお互いに伝えることが、高め合っていく上で大事だよね、という意味が主には込められています。
向山:内容の方向性は割と早い段階から決まって、それをどういう言葉に落とし込むかに悩んだかも。
室井:37期って結構シーズン当初から結構まとまりよくコミュニケーションを取って、どういうチームにしたいかとか何が今課題でとかを上級生として話し合う習慣が付いてたよね。そういう集団から、チームとして大事にしたいことを言語化するっていう流れができたのは、自然で良かったなと思って。
もう1ついいなと思っているのは、このスローガンが意味していることがこの2人が一番苦手なことだということで。同期ミーティングを重ねていく中で、自分たちが苦手なことに2人が気づいて、それをチームを引っ張る2人が体現しないことには、このチームの成長速度は上がらない、と自分たちに課して、それを掲げている。
向山:そうですね。内容の方向性が定まったまずきっかけとしては、各々のなりたい自分像を共有する同期ミーティングで、川嶌(37期AT #15)は日本一のATになるって自信持って言い切れてたけど、俺は言い切れることがまず凄いなと思って、そしたら川嶌が「自分を信じられなくなったら終わりだ」って言ったんですよ。
それで、自分を信じることだけじゃなくて、他人に対してもそれまでは俺は見限るというか、そういうタイプの人間だったから、それじゃ良くないなって思ったというか。
室井:今年のチームに関しては、自分もそうだし、チームメイトの上限を安易に設定しないっていうのがすごい大事で。所詮みんな最初は初心者だった、上級生でもまだ初心者の域を出ない中で、こいつはこんなもんだろっていう枠に閉じ込めてコミュニケーションを取るんじゃなくて、お前はもっとできるはずだっていう、そいつ自身が殻を破るために周りがそいつに対して期待値を高く設定してあげて、これくらいのバーだったら超えてくるよねっていうような、いい意味で圧を掛けるような接し方が、今年のチームにとって大事な気がしています。
徳橋:24シーズン主将の徳橋太巳です。
向山:副将の向山卓実です。
室井:ヘッドコーチ、27期の室井啓介です。
Q. 今年シーズン初めに、話し合いを経て主将、副将、ヘッドコーチと決まったと思うのですが、それぞれどういう思いを持って役職に就いたのでしょうか?
徳橋:元々は、僕と向山と高木(38期MF #8)と山本(37期MF #55)が4人立候補して、その中で4人と も学生日本一に対する思いっていうのはしっかりは持っていて。その上で、自分が主将になるのが最も学生日本一に近いと思った、というのが一番大きかったかなと思います。
向山:俺は、これまでのチームから変えていきたい、と思う部分も多かったから立候補しました。最終的に徳橋に主将を託すという選択をしたわけだけど、まあ良かったんじゃないかなっていう風に思ってます。シンプルに部活に一番時間をかけてるし、色々思いもあるんだろうなっていうのも伝わってくるし。
徳橋:室井さんにヘッドコーチを依頼した一番の理由は、一緒にやりたいと強く思ったからです。様々な人と話して、今のチーム状況だったりとか、どういうチーム作っていきたいとかそういう話をした時に一番共感してもらえて。室井さんなら一緒にいいチーム作っていけるなと思えました。
室井:今年のオファーを受けるに至った経緯に関しては、さっき話にあがった4人の主将候補それぞれの原動力、思いには色んな個性があった中で、最終的に主将になった徳橋は、とにかく純粋に結果を出したい、日本一にこだわる。そこの思いの純度がすごい高くて。すごい乱暴に言ってしまえば、手段は問わないからとにかく結果を追い求める、というようなピュアな姿勢に、俺自身が力を入れたいなってシンプルに思ったところがきっかけとしては大きかったかな。
あとは、2019年からBB(BLUE BULLETS)に関わってきて、立場を少しずつ変えつつも、でも最終的にはBBが長く強くあるために、みたいな立場でずっとやってきたんだけど、その中で育ってきた後輩や頼もしいOBがいるおかげで、自分自身が勝利にもっとコミットすることができそうだなって思えたっていうのがあって。色んな縁とか巡り合わせが重なってオファーを受けることができたっていう感じでもあります。
Q. 結構厳しい戦いが続いている中で、「学生日本一」という目標を掲げている理由はなんですか?
徳橋:純粋にやっぱ僕は勝ちたいってところが一番の根本にあって、その最終形態が学生日本一だと思ってます。そもそも学生日本一を目指して入部してて、4年間、勝ちへのこだわりを突き詰めるっていう意味で「学生日本一」を目標にしてます。学生日本一に向かって、純粋に全員が頑張る状況そのものが、良い組織を作り上げるものなのかなって考えてますね。
向山:そもそも学生日本一を目指さなかったらやりがいが無くなるから、目指さずにはいられない、っていう言葉が一番しっくりくるかな。
徳橋:他の選択肢がないって感じでもあるかも。そもそも「学生日本一」に並ぶものはないから。それでしょって感じ。
室井:目標設定に関して思うのは、一番良くないのは「今まで掲げてたから俺らも掲げないといけない」みたいな脅迫観念で自分たちの道を決めてしまうことで。東大は現役が主体である以上、そうい う風に自分たちの進路をセットしてしまうっていうのはすげーもったいないなと思うから、シーズン最初に、本当にみんなが心から目指せるものなのか、というコミュニケーションはとったし、その上でそれが皆の現実的な目標になるようにやっていこうね、とキックオフしたのが今シーズンなので。
もちろん周りから今年の実力がとか、これまでの結果がとか言われてたりはするかもしれないけど、向山が言うように、じゃあそれが目指さない理由になるのかって言われるとそんなことはないと思う。結局、学生日本一を目指すっていう困難な道を楽しめるかどうかが、皆が楽しく充実してラクロスをする上では大事な要素なんだなって思っています。
あと俺自身は「青春感」がすごい好きなので、やるからにはトップ目指すでしょっていうシンプルな気持ちもある。
Q. 4年ぶりに掲げた「懸」というスローガンに込めた意味とは?
徳橋:スローガンをそもそも立てるか否かの話があったんですが、学生日本一を今まで達成したことがない中で、そこに対して乖離が生まれてしまう人がある程度いるのも仕方ないところもあると。
そこで、学生日本一を目指す上での手段として支えになる考え方を言語化できると、チームとしても方向性を示すという意味で良いんじゃないかという考えに至ったから、立てることにしました。
「懸」になった理由としては、今一番チームに足りてない要素だったというのが大きいです。具体的に「懸」という言葉には、チームとしてお互いが期待し合い、良い意味で期待を裏切っていく、期待を超えていく。そういう循環がチームを強くするから、もっと求める声だったりとか、俺はお前に懸けてるんだよ、という思いをお互いに伝えることが、高め合っていく上で大事だよね、という意味が主には込められています。
向山:内容の方向性は割と早い段階から決まって、それをどういう言葉に落とし込むかに悩んだかも。
室井:37期って結構シーズン当初から結構まとまりよくコミュニケーションを取って、どういうチームにしたいかとか何が今課題でとかを上級生として話し合う習慣が付いてたよね。そういう集団から、チームとして大事にしたいことを言語化するっていう流れができたのは、自然で良かったなと思って。
もう1ついいなと思っているのは、このスローガンが意味していることがこの2人が一番苦手なことだということで。同期ミーティングを重ねていく中で、自分たちが苦手なことに2人が気づいて、それをチームを引っ張る2人が体現しないことには、このチームの成長速度は上がらない、と自分たちに課して、それを掲げている。
向山:そうですね。内容の方向性が定まったまずきっかけとしては、各々のなりたい自分像を共有する同期ミーティングで、川嶌(37期AT #15)は日本一のATになるって自信持って言い切れてたけど、俺は言い切れることがまず凄いなと思って、そしたら川嶌が「自分を信じられなくなったら終わりだ」って言ったんですよ。
それで、自分を信じることだけじゃなくて、他人に対してもそれまでは俺は見限るというか、そういうタイプの人間だったから、それじゃ良くないなって思ったというか。
室井:今年のチームに関しては、自分もそうだし、チームメイトの上限を安易に設定しないっていうのがすごい大事で。所詮みんな最初は初心者だった、上級生でもまだ初心者の域を出ない中で、こいつはこんなもんだろっていう枠に閉じ込めてコミュニケーションを取るんじゃなくて、お前はもっとできるはずだっていう、そいつ自身が殻を破るために周りがそいつに対して期待値を高く設定してあげて、これくらいのバーだったら超えてくるよねっていうような、いい意味で圧を掛けるような接し方が、今年のチームにとって大事な気がしています。
Q. 皆さんの思い描く理想のチーム像とは?
徳橋:俺は主将になった時から、簡単な言葉で言えば「自主性」を重視する組織にしたいなと思っています。もちろんリーダーが全ての指針を示して、先頭に立って全員を強引にでも引っ張っていく、という組織像もあるだけど、それには限界あるのかなと思って。人のことを変えるのって簡単じゃないから、自分自身を変え得るような一人一人の活力を大事にするためにも、各々が自主性を持って動ける組織にしたいなと思っています。
「自主性」の最終形態としては、この組織の自分のことじゃない、自分が関わってないように思える組織のところまで、興味や自分が決めるという思いを持って動ける組織かなと思います。
向山:俺は最近、全員が日本一のプレーヤー、TSを目指す環境、チームじゃないと勝てないなと思って。最近の試合でも負けてるのを100%自分の責任だと思いたくて、不利なシュートだったから、と思ってしまいそうなところを、それも全部止めてゼロ失点じゃない限りダメだと捉える。これを全員が同じように考えて、全員が試合の結果に責任を持てるようになれば勝てるのかなって思ってます。そうじゃないと勝てないよなって。
徳橋:スローガンとの関わりで言うと、そういう懸ける思い、期待する思いが各々に生まれれば、他者の行動にも関心が生まれるし、他者を上手くさせたいって気持ちにもなるかなと。
室井:俺自身含め、一緒に並んで目指していく仲間も、「学生日本一」という景色を見たことがない。
明確な解がない日々を生きていっているわけなんですが。俺はその過程をどれだけ謳歌できるかかなって思ってて、みんなもそういう状態になったらいいなと思ってます。やれることに上限とかないし、やってみないとそれが正解だったかなんて分からないし。
なので、もちろん練習もそうだし、一見ラクロスに繋がらなさそうなことでも、やるかやらないかで迷ったらとにかくやってみて、少しでも学生日本一に近づくかな、というようなトライアンドエラーを楽しみながら日々を過ごしていける集団っていうのが結局日本一になるんじゃないかなと。
なんか日本一になるためにはあれと、それと、こういう要素が必要ですっていう風に逆算して、それを積み上げていった先には(学生日本一は)なさそうな気はしていて。そもそも日本一になってないから逆算できないし。そういうやり方ってちょっと息が詰まる というか、作業になっちゃうっていうので、きっとエネルギーの高いチームにはならないんだろうなと。よくわかんないけどやったほうが良さそうなことは全部とりあえず手出してみる、ダメだったら捨てる、みたいな未知へのチャレンジを楽しめる集団、そういう日々を謳歌できる集団がきっといいチームなんだろうなって思っているので、まあ自戒も込めてそういう日々を過ごせる人間の集まりでありた いなとはすごい思います。
副将・向山から見て、主将・徳橋は当初思い描いたチームを作るために行動できてる?
向山 まあできてないこともなくはないけど(笑)でもおおむねできてるし、しようとしてるんだろうなっていうのも感じるかな。それこそ、去年からチームの雰囲気も大分変わったけど、徳橋の作りたいチームの雰囲気に変わってきてるのかなって感じ。
室井:それって79点「良」って感じでしょ。今の感じだと及第点は行ってるからよしとするか、みたいな感じだけどそれでいいの?
向山:結局このラクロス部って、シーズン終わっての結果論でしかある程度評価できなくて、1年終わって、結果さえ出せればそれって良く捉えられると思うけど、今は過程でしか判断できないから評価しづらいところはあるっていう感じです。
室井:でももうやり直し効かないよ、1年経った後に。
徳橋:軸は残した上で、軸からなるもののトライアンドエラーをちゃんと繰り返すのが大事かなと思ってます。
もちろんチームの理想像や目標などの「軸」と言えるものが合ってるのかっていうのは常に考えなきゃいけないと思うんだけど、考えて、たとえ変えるってなったとしても、それは「軸を動かすこと」であって、トライアンドエラーっていうのはその軸から伸びるものを取捨選択する過程に過ぎないと思う。そして、決めた軸に向かっては、ひたすらに突き進むっていうのがあるべき姿かなと。
じゃあ、主将徳橋から見た副将向山は?
徳橋:元々俺が副将に何を一番求めてたかっていうと、まあ自分と異なる意見を持つ人で、僕と向山は 性格が全く違うから、言っちゃえば正反対ぐらいに近いぐらい結構違う考えを持ってる人間だから、まあ自分にも躊躇なくいろいろ言えるし、刺激を与えてくれる存在として副将を向山にお願いして、そこはすごいいい采配だった。
主将・副将から見たヘッドコーチ・室井は?
徳橋:やっぱり正解を求めたくなっちゃう時があると思ってて、そういう時にたぶん室内さんとかに 相談したりしちゃう時あるけど、そこで、簡単に正解を言わないというか。元々正解はないんだけど。
向山:気持ちの悪い言葉を言ってくれるのが逆に…
徳橋:それが気持ちいいというか(笑)「こうですよね」って言って「こうだよ」って言われたら簡単に収まるんだけど、それじゃ何も意味ないよねって時に、ちゃんとそれを深掘りするというか、別の考え方を提示するじゃないけど、ある意味道をずらしてくれる。そこで改めて自分で考える機会にもなるし、危なかったな、となる時もあるので、そこが一番感謝しています。
向山:俺も、自分にとって嫌な言葉を言ってくれるというか、ラクロスどうこうとかではなく、それこそ毎回覚悟を聞いてくるというか。例えば昨日の変わるって言って本当に変われてる?みたいなのとか、色んなところの基準に対して、何もアクションしなかったら段々下がっていくところを、聞き心地が悪いことを言ってちゃんと高めてくれる。
コンフォートゾーンからしっかり引き出してってくれるっていう意味で、短期的に伸ばすとかじゃなくて、長期的に気付いたらすごいチームや部員に良い影響を もたらしてくれてるんだろうなっていう感じかな。
室井:俺も最初からこうだったわけじゃなくて。多分19期の飯塚さんっていう先輩の言葉で、直接聞いたわけじゃないけど好きなのが、人と話す時は心の中にナイフ持ってるみたいな。常にではないけど、ミーティングとかする時は刺しに行けみたいな。要は、ミーティングしてるだけじゃ本来そんな人って変わらないけど、その時間の中で、本当は突かれたくないところとか、なんとなく過ごしてるところとかを明らかにすると、行動に変化を生みやすいよね、っていう話があって。
俺自身も、ライフステージ的にも子供も生まれたりとか、社会人もやったりとか、皆と物理的に接する時間がどうしても他のコーチと比べて短いから、その中で少しでも自分のバリューを、っていう風に考えると、結果的に一番効くところを探して、みたいな関わり方になる。っていうのは確かに今年意識してるところだから、それが伝わってて良かったかなって感じがしてます。
徳橋:伝わってます(笑)
室井:いかに最短距離で行動の変化を起こせるかっていうのがやっぱり大事だから。勝つためにやってるんだっていうベースで、いろんなところでそういうコミュニケーションが起きると、チームの成長ス ピードがもっと速くなるかなって思ってます。
Q. シーズン最序盤に、応援されるチームになりたい、という話をしていたと思うんですが、今そのような気持ちに変化はありますか?
徳橋:応援されるチームを目指す、っていう考え方と、学生日本一、勝ちにこだわるって考え方がある と思うんです。
で多分どっちを表層に持ってくるかっていうのは大学によって違うと思うんですけど、俺は学生日本一を表に持ってきたいと思って。
じゃあ応援されるチームを目指さないかっていう とそうではなくて、学生日本一を目指す上で、応援されるチームみたいな考え方が学生日本一を達成するためには要素として必要だよねっていう。応援されるチームを目指すっていうことが活力を最大化させて学生日本一を達成できるみたいな、応援されるチームを達成するための手段として学生日本一があるっていう考え方もできると思うんだけど、そっちでは僕はなくて、学生日本一がまずあって、その手段として応援されるチームであったりとか、様々なものが要素として必要だと思ってる。
向山:なんか応援されるチームっていうのそうなんだけど、それよりも、大多数の部員が自分のチームを好きって言える状態が俺にとっては理想で。でも今それを言ってるレベルじゃなくて。
最近思うのは、結局勝てばある程度うまく回り始めるし、勝たなかったら回り始めないというか。勝たないでそういうことばっか考えてるチームはちょっと違うかなっていうか。勝ってチームがうまく回り始めていい状況になって結果応援されると、思う。
徳橋:とにかく今は学生日本一に向けて純粋にひたむきな気持ちで努力していて、そう努力し続ければ その状態っていうのは作られるものだよね。
Q. では最後に、これを読んでくださっている皆様に一言お願いします。
徳橋:僕たちは今スローガンとして「懸」を掲げているわけなんですが、これは現役の中に留まるものでは無くて。OBGの皆様にも、ご家族の皆様にも、応援してくださっている全ての方に、このスローガンを体現していただきたいと思っています。
確かに今まだ結果は出ていないですが、そんなもんじゃないだろという気持ちを捨てずにいて欲しいと思うし、それには全力で応えたい。学生日本一を目指す気持ちを、一緒に味わっていただきたいです。今後とも、よろしくお願いします!
徳橋:俺は主将になった時から、簡単な言葉で言えば「自主性」を重視する組織にしたいなと思っています。もちろんリーダーが全ての指針を示して、先頭に立って全員を強引にでも引っ張っていく、という組織像もあるだけど、それには限界あるのかなと思って。人のことを変えるのって簡単じゃないから、自分自身を変え得るような一人一人の活力を大事にするためにも、各々が自主性を持って動ける組織にしたいなと思っています。
「自主性」の最終形態としては、この組織の自分のことじゃない、自分が関わってないように思える組織のところまで、興味や自分が決めるという思いを持って動ける組織かなと思います。
向山:俺は最近、全員が日本一のプレーヤー、TSを目指す環境、チームじゃないと勝てないなと思って。最近の試合でも負けてるのを100%自分の責任だと思いたくて、不利なシュートだったから、と思ってしまいそうなところを、それも全部止めてゼロ失点じゃない限りダメだと捉える。これを全員が同じように考えて、全員が試合の結果に責任を持てるようになれば勝てるのかなって思ってます。そうじゃないと勝てないよなって。
徳橋:スローガンとの関わりで言うと、そういう懸ける思い、期待する思いが各々に生まれれば、他者の行動にも関心が生まれるし、他者を上手くさせたいって気持ちにもなるかなと。
室井:俺自身含め、一緒に並んで目指していく仲間も、「学生日本一」という景色を見たことがない。
明確な解がない日々を生きていっているわけなんですが。俺はその過程をどれだけ謳歌できるかかなって思ってて、みんなもそういう状態になったらいいなと思ってます。やれることに上限とかないし、やってみないとそれが正解だったかなんて分からないし。
なので、もちろん練習もそうだし、一見ラクロスに繋がらなさそうなことでも、やるかやらないかで迷ったらとにかくやってみて、少しでも学生日本一に近づくかな、というようなトライアンドエラーを楽しみながら日々を過ごしていける集団っていうのが結局日本一になるんじゃないかなと。
なんか日本一になるためにはあれと、それと、こういう要素が必要ですっていう風に逆算して、それを積み上げていった先には(学生日本一は)なさそうな気はしていて。そもそも日本一になってないから逆算できないし。そういうやり方ってちょっと息が詰まる というか、作業になっちゃうっていうので、きっとエネルギーの高いチームにはならないんだろうなと。よくわかんないけどやったほうが良さそうなことは全部とりあえず手出してみる、ダメだったら捨てる、みたいな未知へのチャレンジを楽しめる集団、そういう日々を謳歌できる集団がきっといいチームなんだろうなって思っているので、まあ自戒も込めてそういう日々を過ごせる人間の集まりでありた いなとはすごい思います。
副将・向山から見て、主将・徳橋は当初思い描いたチームを作るために行動できてる?
向山 まあできてないこともなくはないけど(笑)でもおおむねできてるし、しようとしてるんだろうなっていうのも感じるかな。それこそ、去年からチームの雰囲気も大分変わったけど、徳橋の作りたいチームの雰囲気に変わってきてるのかなって感じ。
室井:それって79点「良」って感じでしょ。今の感じだと及第点は行ってるからよしとするか、みたいな感じだけどそれでいいの?
向山:結局このラクロス部って、シーズン終わっての結果論でしかある程度評価できなくて、1年終わって、結果さえ出せればそれって良く捉えられると思うけど、今は過程でしか判断できないから評価しづらいところはあるっていう感じです。
室井:でももうやり直し効かないよ、1年経った後に。
徳橋:軸は残した上で、軸からなるもののトライアンドエラーをちゃんと繰り返すのが大事かなと思ってます。
もちろんチームの理想像や目標などの「軸」と言えるものが合ってるのかっていうのは常に考えなきゃいけないと思うんだけど、考えて、たとえ変えるってなったとしても、それは「軸を動かすこと」であって、トライアンドエラーっていうのはその軸から伸びるものを取捨選択する過程に過ぎないと思う。そして、決めた軸に向かっては、ひたすらに突き進むっていうのがあるべき姿かなと。
じゃあ、主将徳橋から見た副将向山は?
徳橋:元々俺が副将に何を一番求めてたかっていうと、まあ自分と異なる意見を持つ人で、僕と向山は 性格が全く違うから、言っちゃえば正反対ぐらいに近いぐらい結構違う考えを持ってる人間だから、まあ自分にも躊躇なくいろいろ言えるし、刺激を与えてくれる存在として副将を向山にお願いして、そこはすごいいい采配だった。
主将・副将から見たヘッドコーチ・室井は?
徳橋:やっぱり正解を求めたくなっちゃう時があると思ってて、そういう時にたぶん室内さんとかに 相談したりしちゃう時あるけど、そこで、簡単に正解を言わないというか。元々正解はないんだけど。
向山:気持ちの悪い言葉を言ってくれるのが逆に…
徳橋:それが気持ちいいというか(笑)「こうですよね」って言って「こうだよ」って言われたら簡単に収まるんだけど、それじゃ何も意味ないよねって時に、ちゃんとそれを深掘りするというか、別の考え方を提示するじゃないけど、ある意味道をずらしてくれる。そこで改めて自分で考える機会にもなるし、危なかったな、となる時もあるので、そこが一番感謝しています。
向山:俺も、自分にとって嫌な言葉を言ってくれるというか、ラクロスどうこうとかではなく、それこそ毎回覚悟を聞いてくるというか。例えば昨日の変わるって言って本当に変われてる?みたいなのとか、色んなところの基準に対して、何もアクションしなかったら段々下がっていくところを、聞き心地が悪いことを言ってちゃんと高めてくれる。
コンフォートゾーンからしっかり引き出してってくれるっていう意味で、短期的に伸ばすとかじゃなくて、長期的に気付いたらすごいチームや部員に良い影響を もたらしてくれてるんだろうなっていう感じかな。
室井:俺も最初からこうだったわけじゃなくて。多分19期の飯塚さんっていう先輩の言葉で、直接聞いたわけじゃないけど好きなのが、人と話す時は心の中にナイフ持ってるみたいな。常にではないけど、ミーティングとかする時は刺しに行けみたいな。要は、ミーティングしてるだけじゃ本来そんな人って変わらないけど、その時間の中で、本当は突かれたくないところとか、なんとなく過ごしてるところとかを明らかにすると、行動に変化を生みやすいよね、っていう話があって。
俺自身も、ライフステージ的にも子供も生まれたりとか、社会人もやったりとか、皆と物理的に接する時間がどうしても他のコーチと比べて短いから、その中で少しでも自分のバリューを、っていう風に考えると、結果的に一番効くところを探して、みたいな関わり方になる。っていうのは確かに今年意識してるところだから、それが伝わってて良かったかなって感じがしてます。
徳橋:伝わってます(笑)
室井:いかに最短距離で行動の変化を起こせるかっていうのがやっぱり大事だから。勝つためにやってるんだっていうベースで、いろんなところでそういうコミュニケーションが起きると、チームの成長ス ピードがもっと速くなるかなって思ってます。
Q. シーズン最序盤に、応援されるチームになりたい、という話をしていたと思うんですが、今そのような気持ちに変化はありますか?
徳橋:応援されるチームを目指す、っていう考え方と、学生日本一、勝ちにこだわるって考え方がある と思うんです。
で多分どっちを表層に持ってくるかっていうのは大学によって違うと思うんですけど、俺は学生日本一を表に持ってきたいと思って。
じゃあ応援されるチームを目指さないかっていう とそうではなくて、学生日本一を目指す上で、応援されるチームみたいな考え方が学生日本一を達成するためには要素として必要だよねっていう。応援されるチームを目指すっていうことが活力を最大化させて学生日本一を達成できるみたいな、応援されるチームを達成するための手段として学生日本一があるっていう考え方もできると思うんだけど、そっちでは僕はなくて、学生日本一がまずあって、その手段として応援されるチームであったりとか、様々なものが要素として必要だと思ってる。
向山:なんか応援されるチームっていうのそうなんだけど、それよりも、大多数の部員が自分のチームを好きって言える状態が俺にとっては理想で。でも今それを言ってるレベルじゃなくて。
最近思うのは、結局勝てばある程度うまく回り始めるし、勝たなかったら回り始めないというか。勝たないでそういうことばっか考えてるチームはちょっと違うかなっていうか。勝ってチームがうまく回り始めていい状況になって結果応援されると、思う。
徳橋:とにかく今は学生日本一に向けて純粋にひたむきな気持ちで努力していて、そう努力し続ければ その状態っていうのは作られるものだよね。
Q. では最後に、これを読んでくださっている皆様に一言お願いします。
徳橋:僕たちは今スローガンとして「懸」を掲げているわけなんですが、これは現役の中に留まるものでは無くて。OBGの皆様にも、ご家族の皆様にも、応援してくださっている全ての方に、このスローガンを体現していただきたいと思っています。
確かに今まだ結果は出ていないですが、そんなもんじゃないだろという気持ちを捨てずにいて欲しいと思うし、それには全力で応えたい。学生日本一を目指す気持ちを、一緒に味わっていただきたいです。今後とも、よろしくお願いします!