2017 column vol1



『問』
4年主将 G#2 菊地哲朗


2017/5/12


ありたいチーム像 “想い”を強く持つ

日本一って掲げているけど、どれくらいの人が本気でそれを目指しているんだろう? オフの間、17BLUE BULLETSをどういうチームにしたいか考えていた。
とにかく練習するチーム?
全員がチームのために行動するチーム?
一人一人が主体的に動くチーム?

勝つチームってなんだろう、日本一になるにはどうしたらいいんだろう。いろいろ考えていた中で浮かんできたのが、冒頭の疑問だった。

BLUE BULLETSは毎年日本一を目標に掲げていて、自分も当たり前のようにそれを目指していたからあまり疑ったことはなかったけど、この部活にいるからには全員がそれを目指さないといけない、目指すのが当たり前っていう空気はなんとなくだけど存在していたと思う。勝ちたいと思えない、なんで勝ちたいのかわからないって思いは、言ってはいけないことっていう雰囲気。いや、勝ちたいって思わなきゃだめだろって言い返されるような。

縛られている。一言で言うとそういうことになる。そういう空気があるから、勝ちたい、日本一になりたいって無理矢理自分に思い込ませている。自分自身その想いに対して納得しきれていないから、始めのうちは行動が伴っても、立ち返るものが曖昧でどんどん苦しくなって、行動が伴いきらなくなる。

一方で、なんとなくこの部にいる層っていうのが一定数存在しているのも事実。「日本一になりたい」でも「上手くなって活躍したい」でもなく、入部したからこの部に所属しているって人。そもそものモチベーションがないから、もちろん行動は伴わないし、本気にもなれない。

今のBLUE BULLETSには、縛られている人にしてもなんとなくいる人にしても、腑に落ちて活動している人が少ない。それを変えたかった。

そのために一番重要だと俺が思ったのは、自分がこの部活で本当にしたいこと・成し遂げたいことを明確に持つこと。”心からの”「~したい」っていう想いを大切にすること。

2月にこの部活にいる意味を考えてもらったのはこの第一歩で、キックオフMTGで言った通り、まず今までの考え方とか既存の価値観を全部取っ払って、自分の心に正直に向き合うところから始めたかった。そういう流れで考えた結果の”想い”だったら、日本一になりたい、勝ちたいじゃなくてもいい。活躍したい、上手くなりたいでもいいし、ラクロスを楽しみたい、仲間と一緒に喜びたいでもなんでもいい。別に何個あってもいい。とにかく、自分の気持ちが乗るような、腑に落ちるような想いを持ってほしい。それが結果的に一番行動に繋がるし、自分を本気にしてくれると思うから。

勝たなきゃ意味がない、勝つためには~しなきゃいけないっていう思考は、間違っているとは言わない。その思考に基づいて行動しなきゃいけないときもある。だけど、全員が自分の~したいっていう想いに従って動く方がエネルギーは大きいと思うし、そういう生き生きとした集団の方が所属していて気持ち良くて、きっと結果として勝利により近づける。

でも勘違いしてほしくないのは、想いを持つことそれだけじゃ足りなくて、そこに想いの強さが伴って初めて本当の”想い”になるってこと。たぶん今のみんなもそれなりの想いはあると思う。リーグ戦で活躍したいとか、Aチームに上がりたいとか。でもその想いがどれだけのものなのか。それを成し遂げるためにどれだけ行動に移せているか。そこを考えてほしい。”心からの”っていう部分を強調してるのはそういう意味。例えば日本一っていうのも、なりたいかなりたくないかで言われればそりゃなりたいに決まっていると思うんだけど、どちらかといえばっていう比較じゃなくて、絶対的な「~したい」じゃないと本当の”想い”とは言えない。

その根本さえしっかりしていれば、行動の部分は後からいくらでも変えられる。逆にそこがなかったら、自分から動こうが周りから言われて動こうが行動は一生変わらない。変わったとしても長続きしない。

『問』に込めた想い

 ”心からの”「~したい」って想いを持つために『問』を掲げた。

『問』

 自分の本当の”想い”を問う。
日々の行動において、自分がしていることが本当にその”想い”に繋がっているのかを問う。

日々の生活の中だと?の方が多くなると思うんだけど、俺としては?の方により強く想いを込めている。繰り返しになるけど、とにかく自分の”想い”を強く持ってほしい。

自分の本当の”想い”を問うて、それを元に行動して、行動の中で自分の”想い”に立ち返って、そのときに立ち返る”想い”が弱いなと感じたらまた自分の”想い”を問うて、またそれを元に行動して、っていう風に、何回もこの流れを繰り返す。そうすることで自分と向き合う回数を増やして、”想い”をより強いもの、確固たるものにした上で行動に繋げる。こういうことを一人一人がやって、エネルギーの大きい生き生きとした集団を作りたい。

自分の本当の”想い”ってそう簡単に出てくるものじゃないし、それを強く持つことって人によってはかなり難しいと思う。だけど、だからこそ繰り返し繰り返し自分に問いかけるっていうことを日常的に行ってほしい。

自分の”想い”

俺の”想い”は、個人として東大史上最強のゴーリーになることとか、日本一になってみんなで喜ぶこととかいろいろあって、それらは全て自分を突き動かす原動力になっている。だけど、今の一番の想いは、「この組織、自分のチームを誇れる集団にしたい」ってこと。これも最近問うことを繰り返して出てきた想い。

日本一にはなりたいけど、単なる日本一じゃ物足りない。もちろんそう簡単に達成できる想いではないってことはわかっている。だけど、日本一とか関係なく、それ以前にまず「全員が心からの強い”想い”に基づいて本気で行動する集団になりたい」っていうのが正直な想い。それが今の俺にとって一番気持ち良いことだから。その結果としての日本一だからこそ、達成したときの喜びはより大きなものになると思う。そういう感情を味わいたくて日本一を目指しているんだから、ここが抜けたら意味がない。

チーム全員に強い想いを持ってほしいって言うからには、主将の俺が誰よりも強い想いを持って行動する必要がある。このチームを変えたいって想いは誰よりも強いと思ってるし、誰よりもそのために行動しているつもり。でもまだ足りない。もっと問えるしもっと行動できる。

プレーオフまでもう半年もない。残された時間、自分の”想い”に基づいて、日本一行動する。

主将 G#2 菊地哲朗

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