38期 対談企画 vol.6



38期 対談企画 vol.6


2025/02/28
インタビュアー:4年AS米今咲喜


本日は、4年FO#66森本慶太郎(工学部・筑波大学附属駒場高等学校出身)、4年TR小林春菜(文学部・桜蔭高校出身)の2人のインタビューをお届けします。最上級生としてFOユニット、TRユニットそれぞれを一身に背負うふたり。最上級生になった現在の心境の変化、そして今シーズンへの決意に迫りました。お時間ある際にぜひご一読ください。

向田さん 挿入
 
左から小林春菜、森本慶太郎


他己紹介

(米今)まずは恒例の他己紹介をお願いします!

(森本) 4年TRの小林春菜さんです。4年生唯一のTRとして選手のコンディション管理を担ってくれています。他もHP班とかでも頑張っているよね。

(小林) 4年唯一のフェイスオファー(FO)の、森本慶太郎です。森本は、みんなと比べて半年遅く入部したのですが、そこから地道に努力を重ね、今は東大の一枚目のFOとして活躍してくれています。

(米今) 2人の間に何か印象的なエピソードなどはありますか?

(森本) これといってない気がするけど仲はいいはず(笑)

(小林) そうだね(笑) でも森本は、人の心の動きに敏感というか、私が落ち込んでいる時とかもさりげなく気にかけて声をかけてきてくれたりするので、そういう面は同期としてありがたいなといつも感じています。





ついに最上級生に、心境の変化は?

(米今) ありがとうございます。早速質問の方に移りたいと思います。先ほどの他己紹介であったように、おふたりともそれぞれのユニットを引っ張る存在だと思うのですが、プレッシャーを感じることは多いですか?

(森本) プレッシャーや責任を感じることももちろんあるのですが、それ以上にポジション同期がいないという点で寂しさはあります。昨シーズンは、37期の平野さんと同じ目線で一緒に戦っていたという実感があったのですが、今シーズンは、まだ後輩とそういう関係性にはなれていないということが大きいです。一方で、これからリーグ戦に向けて、瀬戸(39期FO#53)や悠馬(39期FO#5)とそういう関係になっていくのが楽しみです。

(小林) 私は、まいあ(39期TR)がとても頼もしく、ありがたい存在です。ただ、TRの部内での仕事をなんでも自分でやってしまう節があり、仕事の分担には悩むことが多いです。TRを率いていく存在として後輩の成長に責任をもつことには難しさを感じています。



向田さん 挿入
 
39期TR吉田まいあ(写真左)との1枚


(米今)今シーズン、日本一という目標を掲げることになりましたが、個人として日本一という目標をどう捉えていますか?

(森本) 日本一のFOは、日本でひと枠しかないことに、大きな壁を感じます。FOというポジションは、経験値、言い変えればこれまでクランプしてきた回数に比例してより速く体が動くという部分はあると感じています。FOとして7年目、10年目の先輩方や同期フェイスオファーを超え、日本一の座に自分が到達できるのか。まだいまいち自分もイメージできていません。ただ、舟橋さん(FOコーチ)を頼りにこの1年、リーグ戦までは半年、練習濃度でその差を埋めていけるように頑張ろうという心持ちでいます。

(小林) 私は、日本一のTRという意識よりは、今はまだ目の前のことに集中している中にいます。今シーズン、入部当初からお世話になっていた社会人TRの方が変わったことで、新しいアップやトレーニングのメニューが導入されました。それらの知識やメニューの意図を自分自身がまずしっかり理解し、部内でしっかり再現・選手に指示する必要があり、今はその面に集中しています。一方で、昨年のように自分でリハビリやトレーニングの内容を考える量が現状少なくなってしまっていることには歯痒さを感じています。今後も、何をしたらTRとしての自分の価値をチームに提供できるのか、常に考えながら手を動かしていきたいです。

(米今) メニューを正確に伝えること、それを部内に浸透させることそれ自体がとても大切な役割だとは感じるのですが、それ以上の存在になりたいということでしょうか?

(小林) そうだね。少しずつ自分のオリジナリティ、とまではいかないけれど自分自身もっと社会人TRの方々と共に成長して、それをチームの日本一に繋げていければという思いです。

(森本) リーグ戦まで成長を続ける春菜、TRユニットに僕自身すごく期待しているし、悩む面があったら同期をたくさん頼ってほしいね。




Bite the Bullet

(米今) 2人ともありがとうございます。序盤から少し重めな話になってしまったでしょうか?

(森本) もっとプライベートな質問のほうがいいか!(笑)

(米今) 今ラクロス以外で力を入れていることはあったりしますか?

(森本) そうですね、僕は就職に向けて英会話を頑張っています!そういえばなんだけど、この前のレッスンですごくいい言葉を知りました。Bite the Bullet という英熟語なのだけど意味わかる?

(小林) 想像つかない(笑) でも頭文字がBB (チーム名、BLUE BULLETSの略称)だね。

(森本) そう!BBとも一緒で縁を感じるのだけど、この言葉の意味は「歯を食いしばって頑張る」みたいな意味らしい。麻酔薬がなかった時代に、戦場で治療をする際に、舌を噛まないように弾丸を噛ませて痛みを凌いでいたことが由来の言葉だそう。
もちろん今シーズン日本一のFOになるために努力を惜しまないつもりなのだけれど、一方でプレッシャーはあり、高い壁に何度も落ち込んだり、挫けそうになってしまう自分がいる。そんな状況でも前を向いて努力し続ける、成長してこの困難を乗り越えたい、そんな理由からこの言葉を今シーズンの個人的スローガンにしたいなと思っています。

(米今) 怪我の中でも腐らず努力を重ねてきた森本にすごくピッタリな言葉ですね。

(森本) 今までは咲喜さんのウィンターのパンプアップで使っていたstrongerという曲が好きでLINEのステータスメッセージにも書いていたのですが、先日Bite the Bulletにかえました(笑)



向田さん 挿入
 
圧倒的勝率でつま恋カップMVPを獲得した森本(写真右) さらに高みを目指す


成長・自信、4年間を振り返って

(米今) 春菜は1年生の時と比べていい意味で変化したという印象を持っています。特に昨シーズンは個人として大きく成長したのかなと側から見ていて感じたのですがどうでしょうか?

(小林) 昨シーズンはまことさん(37期TR)と一緒に色々経験を積ませていただいたのが自分自身の成長に繋がったなという実感があります。2年生の頃までは自分がチーム全体に向けて何かを発信する機会はほとんどなかったのですが、昨シーズンを通してそういう機会をたくさん経験し、知識も大いに身につけることができたことで自ずと自信はついたかなと思います。リハビリでの関わりを通して、PLの先輩・後輩とも関わる機会が増え、単純に話しやすい人が増えたのもあるとは思います。

(米今) 確かに、チームに対して自分が責任を持って何かを発信することは本当に成長につながりますよね。自信という話題に関連すると、森本は自信家だよね?そう言うイメージについてどう思いますか?

(森本) FOの笛の鳴る前は本当に緊張するし、試合中に自信を失うことは沢山ありますよ(笑)
でも、やっぱり自分が1番強いというメンタリティーでFOに臨まないと勝てないので、試合前に自分自身の気分を上げて自信を持つことは大事にしています。

(小林)ラクロス以外で自信を失うことはあるの?

(森本) そんなないかも(笑) 人間関係とかは置いておいて、自分の実力がはっきりと出る場面で自信を失うことはあんまりないかも。これもさっきの話と同じで、自信がある人とない人だと、前者の方が基本何事においても良いという考えからそう言うふうにしてる感じです。

(米今) 高校時代はサッカー部で、ラクロスと同じスポーツで勝負をしていたと思うのだけれどその時はどうでしたか?

(森本) 挫折はあったような気がします。スポーツの世界の真剣勝負は明確に倒すべき相手が目の前にいる、特にFOは一対一の直接勝負で勝敗が決まるという点で、上には上の実力の選手がいることを痛感しやすいです。
そういう理由で空元気では太刀打ちできないし、自信を失うことに繋がるのだと思います。一方で、勉強とかは目の前に倒すべき相手がいる訳じゃなくて、結局自分との戦いだから、そこは自信を持つことでメンタルコントロールしてる感じです。

(米今) なるほど。そういうスポーツの世界、ラクロスにおいても、入部してから今まで着実に実力をつけて今ではある程度の自信を持っていると思うのですが、入部当初を振り返ってどうでしょうか?

(森本) 入部当初は本当に退部したかった(笑) みんな自分より早くラクロスを始めて自分より上手い。入部から半年は怪我が続いていたこともあり、TRにはよく愚痴っていた覚えがあります。

(小林) ずっと怪我をしていたのに、よく続けてくれたなと思います。

(森本) そんな状況でも、ひとつ絶対に決めていたことが毎日壁打ちをするということで、文字通り雨の日も風の日も壁打ちを継続し、その様子を動画に撮って振り返るということを続けていたらいつの間にか上達して、徐々にラクロッサーとしての自分に自信がついたのをよく覚えています。

(米今)いつだったか忘れたけれど、ラクロス楽しくなってきたー!みたいなストーリーをInstagramにアップしていましたよね(笑)

(小林) すごく覚えている!入部して1年くらいの時だった気がする。

(森本) そんなの上げていたっけ、、?(笑) そうですね、あの時期は1度始めたことを投げ出したくない、というプライドで続けていました。うまくいかないときはプライド、うまくいっている時は絶対的な自信をもつ、どうしても上手くいかない時は一旦離れて自分を客観視する、このモードをうまく使い分けることができるのは自分の強みだと思います。





メッセージ

(米今) このインタビューを通して、おふたりの内面に少し迫れたような気がします。ありがとうございました。最後に、OB・OG、保護者の方々、そしてこのインタビューを読んでくださっている方々へメッセージをお願いします。

(小林) 私は保護者会の窓口もやらせていただいているのですが、昨シーズンは入れ替え戦に至るまで本当に多くの応援をいただいたことに感謝の気持ちでいっぱいでした。今シーズンはBBの保護者の方々からいただくとてつもない熱量に負けないように、その熱量をさらに高めていくようなチームでありたいです。自分が部活を頑張る原動力は、選手がグラウンドで活躍して、すごくいい顔をして、仲間と共に喜び合っている場面を見ることです。TRとして、選手全員が後悔なく最後の瞬間までプレーできるよう、ラストシーズン全力を尽くします!

(森本) 今シーズン、背番号を88番から66番に変えました。当初はそこまで強い思いもなくFOの番号だと噂で聞いて変えたのですが、その後歴代の東大の66番のOBの方にご飯に誘っていただきました。OBの間では数年ぶりに66番が復活したことがすこし話題になっていたみたいです。66番のOBの方々が、フェイスオファーとして活躍されていたというお話を聞き、東大の伝統ある66番に恥じないような活躍をしたいと今は強く思っています。応援のほど、どうぞよろしくお願いします!
あとは、他大学のFOの皆さん、仲良くしてくださってありがとうございます。これからもどうぞよろしくお願いします!



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