38期 対談企画 vol.7



38期 対談企画 vol.7


2025/03/09
インタビュアー:4年AS米今咲喜


38期インタビュー、大トリを飾るのは今シーズン主将を務めます、背番号#31AT/MFの山田泰成 (経済学部・海城高校出身)です。主将としてチームを率いる山田の過去から今に至るまでの過程に迫りました。六大戦前に、ぜひご一読ください!



他己紹介

(米今) 初めに恒例の他己紹介ですが、今回は単独インタビューということで、幹部の2人から紹介をいただきました。
森本(FO幹部)からは、「同期写真を撮るときに、めっちゃ目を大きく開いてキメ顔をする可愛い主将です。」髙木(主務・副将)からは、「絶対に暑いはずのつま恋カップのアップ中でも、最後までパーカーを脱がない。自分のポリシーを貫く漢です。」とのことでした。



向田さん 挿入
 
同期写真ではいつも自撮りカメラを担当する山田(写真中央)


主将への決意。高校での部活経験が生きた瞬間

(米今)さて、早速インタビューに移りたいと思います。まず、主将に立候補した理由を教えてください。

(山田)そうですね。昨シーズンの話からになりますが、24シーズンは負けが続いていく中でチームが「何を目指すべきか」「何に熱量を注ぐべきか」が定まらず、迷っている選手も多かったように感じていました。そういった苦しい状況の中で、チームを前に進めるためには、主将が組織の先頭に立ち、全員の意識を一つにすることが重要だと考えました。
もともと、自分は周りをモチベートすることを意識してきましたし、それが得意だとも感じていました。だからこそ、25シーズンではその役割をさらに追求したいと思い、主将に立候補しました。

(米今)様々な思いを持って、25シーズンを率いる決意をされたと思います。25シーズンが始まって3ヶ月が経ちましたが、これまでをどう振り返りますか?

(山田) 今シーズンは、試合経験の豊富な選手が多いですが、昨シーズンくすぶっていた39期や、新たに加わった40期のメンバーも、それぞれがのびのびとプレーできていて、成長に貪欲な姿勢が見られるのがすごく良い点だと思っています。
また、今年はコーチ陣が大きく変わり、学生主体のスタイルと並走しながら根幹的な部分にも深く関わっていただける環境になりました。毎日、新しい刺激を受けながらプレーできています。
ただ、自分たちが目指している「日本一」にはまだまだ届いていない。だからこそ、その差を埋めるために、日々努力を重ねています。

(米今) さすが、話すのが上手ですね。

(山田) 日々練習してます!笑

(米今)先ほど、チームを率い、周りをモチベートするという点については自信があるという話があったと思います。実際すごく向いていて天性の才能なのかなとも感じるのですが、高校時代にバスケ部で主将をやっていたという経験は今に生きていますか?

(山田)端的にいうとすごく生きています。バスケ部には中学から所属していたのですが、高校になって顧問の先生が代わったことで、厳しい環境になりました。受験勉強に周りが本腰入れる中で、週5,6回の練習はかなりハードで周りの同期も部活辞めていったのですが、そんな中顧問の先生が、「妥協はするな」ということを常におっしゃっていました。「妥協するな」「下を向くな」というある種高校の部活らしい熱血さ、くさいところはあったのですが、そういう言葉を当たり前のようにぶつけられたことで、自分の芯に隙を作らないマインドが浸透していきました。きつい練習メニューに取り組むことにしても、それは自分だけが辛いわけではない、一歩踏み出して歯を食いしばって頑張ろうとチームに呼びかけ続ける、厳しい状況でそういうことを言える人がチームに対してどれほどのエネルギーを持ってるかということを痛感するとともに、自分自身がそのような存在になる、というメンタルは養われたように思います。

(米今)39期のこうすけは、高校時代も直属の後輩だったと思います。高校時代の山田は怖かったという噂を耳にしたことがあるのですが、高校時代と今で意識的に変えていることはありますか?

(山田)いや、これ実は高校時代はあんまり怖くなかったし、こうすけも「山田先輩そんな怖くなかったですよ」って言っています(笑) 逆に今の方が見え方として結構怖くなっていると思う。

(米今) そうなんですね、理不尽な怖さというよりはストイックさが増しているというようなことでしょうか?

(山田)率いる人数が変わり、4つの学年を率いるというのは高校時代とは大きく異なる点で、難しいところがあります。人数の少ない高校時代は、1人1人に寄り添って、ぶつかってアプローチする、ということができたのですが、今はそれだけでなく先頭に立って芯のある言葉をチームにかけ続けることも、BBという大きな組織では最大限大事になってくると思っています。
そういう観点でいうと、だいぶ大学入学後から性格は変わってきたかもしれないです。

(米今) 1年生の時のマイルド山田が懐かしいです。

(山田) 比較的1年生の時とかは性格が丸くてすかしてたと思います(笑)

(米今) 完璧な好青年という感じが強かったですね。

(山田) 誰もいじれない感じね(笑) スカしていた自分の殻をぶち破ってくれたのが小早川さん(34期OB,38期Fコーチ)をはじめとするFコーチたちでした。意味わかんないあだ名とかたくさんつけられたり。

(米今)どんなものがありましたっけ?

(山田)やまたいから始まって、たいたいから、てぃてぃになって、、、これ以上載せられないです。。




3年間を改めて振り返って

(米今)この流れで1年生の時からBBで過ごした3年間を振り返ってもらいたいと思います。まず入部したきっかけを教えてください。

(山田)高2,3年の2年間同じクラスで同期の#10高橋慧と#3栗原敬之とよく過ごしていました。特に、高橋は高校からラクロス部に入っていたこともあり、一緒に東大を目指していた受験期からラクロス部入ろうよという勧誘を受けていました。自分自身何らかのスポーツで大学も部活には入ろうと思ってたので、ラクロスに興味を持って勉強の合間に慶應ラクロス部の動画を見てめっちゃカッコイイなと思ったりしていました。あと烏滸がましいですがラクロスはじめたら結構自分も行けるんじゃないかなという自信というか、自分もこうなりたいなという思いがぼんやりあり、大学合格後、赤近さん(35期OB・現Bコーチ)の熱烈勧誘もあり入部を決めました。

(米今) 高校時代からラクロス部にそこまで関心を持っていたのは初耳でした。1年生はどういったシーズンでしたか?

(山田) とにかくラクロスを楽しんだシーズンでした。Fコーチの掲げたスローガンが「楽」だったのですが、そのスローガンだったから楽しいシーズンになったというより、気づいたらそのスローガンのとおりになっていました。それはキャラが違う個性的で全員頭のネジが飛んでいるFコーチの3人のおかげです。

(米今) 2年生を振り返るとどうでしたか?

(山田)2年生は、「苦しい」です。Aチームには入ってたけれど、MFのセカンドセットで終わってしまいました。全くゴール脅威がなく、OFのスキームの中でトランスファーや潤滑油にもなってないという存在でしたね。

(米今) その中でも腐らず努力を続けていた姿は印象的でした。得たものもありましたか?

(山田) もちろんありました。当時の4年生、36期には主さん(36期OB・酒主亮平さん)、れんさん(36期OB・村上蓮さん)、ライトさん(36期OB・阿江来途さん)といったロールモデルが日々の練習から当たり前にいて、そういう人の背中を見て練習できたのは自分の成長につながりました。これいうと主さんとか絶対いじってきますね(笑)

(米今)練習中に言ってくるかもしれないですね(笑) 23シーズンはチームとして4年ぶりにFINAL4にも進出しましたがこれも大きかったですか?

(山田) とても大きな経験でした。ご存じの通り、リーグ戦ではFINAL4に進むまで敗戦が続いていたのですが、最終戦の武蔵大学戦からFINAL4に至るまでの過程で、4年生の意地を肌で感じ、このチームの力を強く実感しました。チームの士気がどんどん高まり、「日体を倒してやる!」という勢いに自分は大きく心を動かされ、、その一員として36期を引退させたくないという思いを非常に強く感じました。

(米今) ありがとうございます。最後に3年生のシーズンも振り返って欲しいです。「楽」「苦」ときているので、漢字一文字だとどう表現できますか?

(山田) 「耐える」です。3年幹部としてOFリーダーを務めていながら、OFは全く点を取れない状況が続き、創部史上初の入れ替え戦にまでいき、なんとか1部にしがみつくことができました。シーズンを通して学んだのは、スポーツの本質は最終的に試合で勝たないと意味がないということ。「学生日本一」という掲げられた目標に対して、どれだけ努力しようが、気持ちが強かろうが、試合の60分間でそれをコートの上で表現し、勝たなければ、過程の価値は証明されない。これを否応なく感じた一年でした。そして、昨シーズンはその過程である日々の練習において、目の前の勝負にこだわる意識が欠けていたからこそ、肝心な試合で勝負強さが発揮できず、相手の空気に飲み込まれ負けてしまった。勝負にこだわるという意識がチーム全体に浸透したのは、中央戦が終わってから入れ替え戦前の2ヶ月間でした。もう後がないという状況に追い詰められたからこそ、みんなが血眼になって練習に励み、お互いに求め合うようになり、ようやくあの勝利を掴んだ。あの試合の感動は、チーム全員が積み重ねてきたものの結果だと思っています。

(米今) 入れ替え戦当日は現地で400人を超えるBBのサポーターのみなさんに応援していただき、2点ビハインドの中での1点目、そして土壇場での同点弾となる3点目を決めました。まさしくチームにとってのヒーローで、先ほどの勝負にこだわるというメンタリティが生きた瞬間だったと感じます。当日緊張はありましたか?

(山田) 実はあの日体調を崩してしまっていて、まったく緊張しませんでした。

(米今) そうでした!スパイクを忘れていましたね。

(山田) お恥ずかしいのですが、そうなんです。ずっと気持ちがふわふわしていて、けん(39期・市坂健)からスパイクを借りたのですが、その時も不思議と焦ることなく。

(米今) 緊張のしすぎで体調を崩したのかもしれないですね。プレー面でも少しお話を聞きたいです。今シーズン、どういう理想の選手像を持っているかについて教えてください!

(山田) 常に試合を支配し、中心にいる選手でありたいです。昨シーズンで言うと、慶應の藤岡選手や明学の小峰選手のような存在です。どの試合においても、その選手のパフォーマンスや立ち振る舞いが試合の流れを大きく左右するような、そんな存在感を持つ選手になりたいと思っています。日本一を達成するチームにはそういった選手がいると思うので、僕もそんな存在になります!




同期・後輩への思い

(米今) 様々なプレッシャーがあると思いますが、しっかり休めていますか?最近楽しかったことなど教えてください!

(山田)そうですね、つま恋カップの後、久しぶりに38期の仲間と打ち上げをしたのは楽しかったです!つま恋カップでしっかり優勝できたのも大きかったですし、昨シーズンを経て、勝つことへの高揚感がより強くなっていると感じます。
最上級生になり、同期それぞれがラストシーズンに向けてより個々人の意識が強まり、少しバラバラになっていると感じることもありました。でも、つま恋カップでの優勝が全員にとって共通の記憶になったことで、一つのチームとしての結束を改めて感じられたのがよかったですね。


向田さん 挿入
 
つま恋カップでベスト12を受賞。今後の活躍にも期待高まる




(米今)同期の多賀と再会してとても楽しそうでした!先ほど38期の話が出ましたが、同期に伝えたいことはありますか?

(山田) 38期には「もっとできる」と伝えたいです。1対1で話していると、それぞれが熱い思いを持っているのを感じるんですが、その思いをもっと外に発散させて、天井を決めずに一緒に成長していきたいです。まだまだ伸びしろがあると信じています。

(米今) 後輩への思いも聞きたいです。

(山田) 4年生はチームの中で大きな存在に見えがちですが、同じ目標を持って戦う仲間としては対等な関係だと思っています。だからこそ、波風立てて何でも言ってほしい。自分も2年生の時、色々な面で難しさを感じていましたが、このチームは挑戦する姿勢を否定する組織ではありません。だからこそ、もっと積極的にトライしてほしいと思っています。





メッセージ

(米今) ありがとうございます。最後に、OBOGや保護者の皆様にメッセージをお願いします。

(山田) OBOG、保護者の皆様、いつも様々な面でチームを支えてくださり、試合にも足を運んで応援していただき、本当にありがとうございます。自分たちがこうして全力で目標に向かって練習できる環境があるのは、皆様のおかげです。現在、日本一に向けてひた走る中で、これから六大戦も始まります。リーグ戦を含め、全ての試合に妥協することなく、全力で戦い抜きますので、引き続き応援していただけると嬉しいです。今後とも、よろしくお願いいたします!


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