『負けたくない』
2024/8/11
【2024Fブログ企画 vol.5】 澤村 義景 (1年/PL)
2024/05/18 東商戦。
一橋に負けた。何も考えられないままダウンをした。もう負けたくない、心からそう思った。
「勝ちたい」とは、似ているけれど少し違うと思う。多分、勝ちと負けのどちらに焦点が置かれて いるかの違いだ。僕は勝ちよりも負けの方をよく知っているから。高校で入っていたバスケ部は 強くなくて、僕自身も弱いまま3年間を終えた。試合に負けた時のあの絶望感、応援してくれた先 輩後輩と、家族と、まともに目を合わせられない、あの感覚。大学に入って、バスケは諦めてBB に入った。自分では大好きだと思っていたバスケは、自分より遥かに上手い同級生を目の当たり にした程度で諦めてしまえる程度のものだった。そのことにも失望しながら、それでももう負けたく なくてラクロスを選んだ。ここならもうあんな思いは味わわなくて済むと思った。
今思えば、随分と浅はかな考えだった。高校でインターハイまで普通に行くような奴らが、本気 で学生日本一を取るために始めるスポーツ、それがラクロスだった。生半可な思いでその壁を越 えられるはずがない。上手くなれない、勝ち切れない時期が続いた。
それでも、試合で負けるたびに、練習の1on1で抜かれて止められるたびに思う。やっぱり負ける のは嫌だ。この感情をもう味わわなくて済むなら、勝ってみんなと笑いあえるなら、きついトレーニ ングにも苦手な練習にも、ちゃんと向き合える気がする。
フレッシュマンカップまであと2日。僕らの最初の大会を、苦い思い出にしないために。もう、止 まっちゃいけない。