【2024Fウィンターブログ企画 vol.25】笹沼 栄治(MF)



『玲瓏』


2024/12/12


                        

【2024Fウィンターブログ企画 vol.25】 笹沼 栄治(MF)



日本一という言葉に憧れた。
東大が、スポーツで、日本一。
誰も知らない、知る由もない景色を見るために毎日練習する先輩たちの姿。
このハツラツとした集団の一員になることを強く望んだ。

仲間ができた。
同じ憧れを共有する仲間が。
寝る間は惜しまず、でも授業に出る間は惜しんでラクロスをする仲間が。
自分の力を信じて疑わない仲間が。
仲間といる時、憧れは目標になる。

俺は1人で自分を肯定し続けられるほど強い人間ではない。股関節を痛めてまともにダッシュできないまま練習してた時、体重測定日の朝に3kg足りなかった時、Bリーグに出て何もできなかった時、しんどかった。なんでこんなことやってるんだろうって。
それでも毎朝4時半に起きられるのは、俺がいようがいまいがいつも通り練習してるであろう仲間がいるから。仲間がいるから頑張れる、なんて凡庸な言葉では言い尽くせないような安堵が、焦燥が、日々の小さな苦しみを努力の足跡に、自身への期待に変えてくれる。





今、ウィンターを目前にして、

「俺たちなら絶対優勝できる。」

なんてまだ言えない。まだまだやらなきゃいけないことばかり。伸び代ばかり。
だけど、俺たちにはその挑戦権があると思える。やることをやった先に優勝があると思える。俺の、お前の、あいつの、俺たちの力を試せることにワクワクする。

想像しよう。12月21日。大宮けんぽグラウンド。冬の澄んだ青空。関東のラクロッサーが一堂に会する。
そこで優勝するのが東大なら、どんなに奮い立つだろうか?
最後の一点を決めたのが自分なら、どんなに昂るだろうか?

ウィンターまで、あと9日。
お前の努力を知ってる仲間がいる。
お前の尻を拭ってくれる仲間がいる。
だから複雑に考える必要なんてないんだよ。
都合のいい妄想で頭をいっぱいにして、ただ一度きりの経験を楽しもう。

向田さん 挿入

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です