『覚悟』
2019/4/1
1年生。ショートがド下手だったおデブちゃんにはゴーリーになる以外に生きる道はなかった。だから必死に生き残ろうとした。それでもサマーのスタメンにはなれず、サマーの後のフルフィールド大会でも1分も出られなかった。
高校の時、副将を務めていたけど春の大会からレギュラーを外された。ベンチで必死に声出して、自分なりに必死にやっていたつもりだったけど、端から見たらただの哀れな下手くそな3年生だった。もうあんな思いはしたくない。フルフィールド大会が終わってから考え方を変えた。生き残るんじゃだめだ。俺が中心になる。俺がチームを勝たせる。ウィンターでは負けたけど、自分なりに手応えはめっちゃあった。運良くユースにも選ばれて、順調に行けるって思ってた。
2年生。自信は慢心へと変わった。哲朗さんが怪我をして、せっかくBでやれるチャンスをもらったのに、一度Cに落とされてからは人のせいにして自分と向き合おうとしなかった。同期ミーティングで鶴田にお前は何様なんだって言われたのは本当にショックだった。でもあんなクソみたいな人間がそんなことを言われるのは当然だった。さらに1月に怪我して3ヶ月アウトした。俺が勝たせるなんてとても言えない。何も残らない一年だった。
3年生。5月に復帰した時には三木と中小路がめっちゃ競ってて、俺はそもそもCから這い上がらないといけなかった。それでもなんとかBの1本目として試合に出させてもらえる期間もあったけど、Aにいる日本一うまい2人のゴーリーの壁を脅かすこともできなかった。Bリーグも結局決勝で俺が止められずに負けた。自分で上手くなっている実感はあったし、俺が勝たせようと思う気持ちはあったけど、途方もない壁を目の前に感じていた。
ここまでが俺のゴーリー人生。ここからはこれからの話。
この一年、俺はどれだけ上手くなれるだろう。リーグ戦に出たことはおろか、ベンチに入ったこともない。
俺が止められなくて負けたらどうしよう。俺のせいでこのチームが終わったらどうしよう。そんな不安はいつも胸にある。体がガチガチになってシュートが自分の横を通り抜けていく夢は何度もみたことがある。去年の失点シーンが頭から離れなくなったこともある。
それでも、東大のゴールを守り続けたい。
何不自由なくラクロスをやらせてくれる両親、根気よく面倒を見てくれた先輩方、なめすぎてるけど可愛い後輩たち、そしてなによりもこんな俺を受け入れてくれた最高の同期に恩返しできるように。
東大ゴーリーの誇りを守り続けられるように。
俺が自分の選択を、一生自分自身に誇れるように。
だから、みんなに俺たちには日本一のゴーリーがいるって言ってもらえるようになろう。みんなにお前のおかげで勝てたって言ってもらえるようになろう。
日本一になるその瞬間まで、俺がゴールに立たせてもらえるような、最高のゴーリーになろう。
誰よりも覚悟を持って、俺が勝たせるという覚悟を持って。これまでの辛さも、惨めさも、情けなさも、全てを糧にして、俺ができる全てを、このチームに捧げよう。
そして来年の振り返りはこう書こう。
4年生。上手くいかないこともあったけど、試行錯誤して自分の形を掴んだ。初めてリーグ戦に出場した。めちゃめちゃ緊張したけど、自信はあった。リーグ戦を全勝で突破した。FINAL4、FINALと身震いするほど緊張した。それでも最高に楽しい試合だった。FINALの試合終了の瞬間、このまま死んでもいいと思った。最高のパフォーマンスができた。
日本一になった。見たこともない景色が広がっていた。この部活に入って、そして最高の同期に出会えて、本当に感謝しかない。FINALの舞台を夢見たあの時の自分に、胸を張って最高の4年間だったと言おう。
32期 #0 松田拓也
高校の時、副将を務めていたけど春の大会からレギュラーを外された。ベンチで必死に声出して、自分なりに必死にやっていたつもりだったけど、端から見たらただの哀れな下手くそな3年生だった。もうあんな思いはしたくない。フルフィールド大会が終わってから考え方を変えた。生き残るんじゃだめだ。俺が中心になる。俺がチームを勝たせる。ウィンターでは負けたけど、自分なりに手応えはめっちゃあった。運良くユースにも選ばれて、順調に行けるって思ってた。
2年生。自信は慢心へと変わった。哲朗さんが怪我をして、せっかくBでやれるチャンスをもらったのに、一度Cに落とされてからは人のせいにして自分と向き合おうとしなかった。同期ミーティングで鶴田にお前は何様なんだって言われたのは本当にショックだった。でもあんなクソみたいな人間がそんなことを言われるのは当然だった。さらに1月に怪我して3ヶ月アウトした。俺が勝たせるなんてとても言えない。何も残らない一年だった。
3年生。5月に復帰した時には三木と中小路がめっちゃ競ってて、俺はそもそもCから這い上がらないといけなかった。それでもなんとかBの1本目として試合に出させてもらえる期間もあったけど、Aにいる日本一うまい2人のゴーリーの壁を脅かすこともできなかった。Bリーグも結局決勝で俺が止められずに負けた。自分で上手くなっている実感はあったし、俺が勝たせようと思う気持ちはあったけど、途方もない壁を目の前に感じていた。
ここまでが俺のゴーリー人生。ここからはこれからの話。
この一年、俺はどれだけ上手くなれるだろう。リーグ戦に出たことはおろか、ベンチに入ったこともない。
俺が止められなくて負けたらどうしよう。俺のせいでこのチームが終わったらどうしよう。そんな不安はいつも胸にある。体がガチガチになってシュートが自分の横を通り抜けていく夢は何度もみたことがある。去年の失点シーンが頭から離れなくなったこともある。
それでも、東大のゴールを守り続けたい。
何不自由なくラクロスをやらせてくれる両親、根気よく面倒を見てくれた先輩方、なめすぎてるけど可愛い後輩たち、そしてなによりもこんな俺を受け入れてくれた最高の同期に恩返しできるように。
東大ゴーリーの誇りを守り続けられるように。
俺が自分の選択を、一生自分自身に誇れるように。
だから、みんなに俺たちには日本一のゴーリーがいるって言ってもらえるようになろう。みんなにお前のおかげで勝てたって言ってもらえるようになろう。
日本一になるその瞬間まで、俺がゴールに立たせてもらえるような、最高のゴーリーになろう。
誰よりも覚悟を持って、俺が勝たせるという覚悟を持って。これまでの辛さも、惨めさも、情けなさも、全てを糧にして、俺ができる全てを、このチームに捧げよう。
そして来年の振り返りはこう書こう。
4年生。上手くいかないこともあったけど、試行錯誤して自分の形を掴んだ。初めてリーグ戦に出場した。めちゃめちゃ緊張したけど、自信はあった。リーグ戦を全勝で突破した。FINAL4、FINALと身震いするほど緊張した。それでも最高に楽しい試合だった。FINALの試合終了の瞬間、このまま死んでもいいと思った。最高のパフォーマンスができた。
日本一になった。見たこともない景色が広がっていた。この部活に入って、そして最高の同期に出会えて、本当に感謝しかない。FINALの舞台を夢見たあの時の自分に、胸を張って最高の4年間だったと言おう。
32期 #0 松田拓也