2015 column vol2



4年 DF長 LG#28 滝口 浩平


2015/9/5

向田さん 挿入

ラクロスを楽しむ
1年のときサマー(*1)でαに入れなかったけど、今思えばそのときは頑張れていなかったし当然の結果だったと思う。サマー前の評価でβになって、その現実を突きつけられた。ちょうどその時期に家の近くで壁打ちできる場所を見つけたから、1年の夏休みは部活して、同期と食堂でご飯食べて、筋トレして家帰って、暗くなるまでそこで壁打ちして、みたいな感じで毎日を過ごしていた。結果サマーではβで一番上手かったと思う。βで良かったっていうことはないけど、一番上手いというポジションでやれたことは良い経験になった。\r\n\r\n2年のフェスタ(*2)後にAチームにいたこともあって、あすなろ(*3)で主将をやることになった。同期でのあすなろ練は楽しかったし、その時期は何の憂いもなく自信満々でラクロスできていた。とはいえ試合直前は、負けたら俺のせいだって思って、本当に不安だった。結局決勝までいったけど、早稲田に0-3で負けたんだよね。もう全然歯が立たなかった。あすなろで主将をして、いろんなことを考えなきゃいけないし、責任も感じるし、そういう立場にいるときが一番自分は頑張れるなって思った。\r\n\r\nでもその後の2年生の間は、今思うとあんまり上手くなれなかったと思う。毎日練習に来てBチームのDFを見てくれる人がいなかったっていうのもあるけど、当時はやっぱりお気楽だったよね。BチームにいてAに上がりたいっていう気持ちはもちろんあったけど、4年生のLGも多くてAチームの枠も結構埋まっていたし、結局俺はその後ほとんど上がれていなかった。Bチームは同期もたくさんいるし、健樹さん(*4)も楽しい人だし、Bリーグも勝ったし、すごく楽しかった。だけど楽しくやっているだけみたいなところはあったから、もっと必死にやればもっと上手くなれたはずだと思う。

28期は1年生の時に新井さん(*5)たちにラクロスを楽しめって常々言われていたし、実際俺はラクロスをやっていて楽しい。楽しくやるっていうのとひたすら頑張るっていうのは絶対に正しいと思うし俺の信条になっているから、これからも続けていきたい。

(*1 新人戦サマーステージ。実力別でαとβの2チームで出場した。28期(現4年)は準優勝。)
(*2 つま恋スプリングカップ。2013年度東大は優勝した。)
(*3 新人戦あすなろカップ。2年生の5月に行われる最後の新人戦。28期は準優勝。)
(*4 24期森健樹。2013年度Bチームコーチ。2013年度BチームはBリーグで優勝した。)
(*5 24期新井正貴。2012年度フレッシュマンヘッドコーチ。)

向田さん 挿入

同期というライバルがいる中で
2年から3年の間のオフは結構上手くなった。13シーズンからAチームにいた上手い人たちとずっと1on1をしていて、そこでようやく自分の型みたいなものが固まって、その後試合にも結構出られるようになった。でもそれは競争がぬるかったからっていうのもあるんだよね。27期のLGは人数が少なかったし、同期のクリス(*6)やドリル(*7)も怪我していたから。そのシーズンはAチームの3本目としてずっとリーグ戦も出られていたけど、室伏さん(*8)とうでぃさん(*9)に頼り切りだった。途中でクリスが復帰して、3本目のポジションを奪われて。FINAL4(*10)では俺はあんまり出られなくてめちゃくちゃ悔しかった。

シーズン終わって、ゆうたろう(*11)からDF長やってくれって頼まれて、それは快諾したけど、自信はなかったよね。結局クリスにポジションを奪われていたし、2年の時からリーグ戦に出ていたドリルも復帰するし、なんなら暖(*12)もいるし、DF長とはいえ試合に出られるかも分からないって感じだったから。それはゆうたろうにも言われた。

それでも幹部をやろうと思ったのは、3年のシーズンでLGの中で俺が一番試合に出ていたし、怪我なくAチームでやり続けていていろいろとDFについて分かっていることが多いのは俺だという自信はあったから。
俺は、例えばドリルとか暖みたいに、1人でプレッシャーかけて落としまくるようなタイプの選手ではない。だからこそ、俺が今年の「前へ」というラクロスを実現するためにDFとしてやらなきゃいけないことを考えて、他の人達にこうしてくださいって伝えて、それをフィールド上で全員が正しく遂行できるように動かすことが、俺に一番求められていることなのかなと思っている。

向田さん 挿入

試合に出られないかもしれないっていうのは、俺がいつも向き合ってきた課題だった。28期のLGは上手いやつが多いし、LGになった時から、4年になっても試合に出られないかもしれないって思っていた。俺は足も遅いし、体重も筋トレを頑張っていてもなかなか増えないし。恐怖みたいなものはずっとあった。だからこそ上手くなるためにいろいろ工夫するようにはしていた。細かいところで積み重ねていかないと、同期にも勝てないし、ましてや早稲田とか日体とかにはすごく足の速い選手がたくさんいるし、そういう人たちに勝てない。そういう点では、自分より身体能力の高い選手に勝つためにいろいろ工夫してきたことは財産になっていると思う。

俺はたくさん考えて試行錯誤することで上手くなってきた。それを早いうちに教えてもらえば自分でゼロから見つけるよりも上手くなると思うから、俺はこうやっているよっていうのは後輩になるべくたくさん伝えるようにしている。俺は今年で終わりだけど、先輩である以上東大のラクロス部が強くなり続けるために、それを残していくのは義務だと思っている。分かっている人が教えていって、一人一人が上手くなっていかないと結局勝っていけない。

(*6 28期(4年)LG#3石井陽介。)
(*7 28期(4年)LG#35鈴木基紘。)
(*8 27期12室伏祐輔。2014年度DF長。)
(*9 27期鈴木貴大。)
(*10 2014年度関東学生リーグ準決勝(通称FINAL4)は12-5で慶應義塾大学に敗北した。)
(*11 28期(4年)LG#36加藤悠太郎。2015年度主将。)
(*12 29期(3年)LG#45金山暖。2015年度幹部。)

向田さん 挿入

幹部として
俺は4年間の中で今が一番上手くなっている気がする。幹部をやっていて、チームとして今何が上手くならなきゃいけないかも考えるようになって、3年までよりも視野が広がったように感じる。

この前、試合後佐々木さん(*13)と話していた時に、「ゆうたろうと滝口を見て、ゆうたろうの方が頑張っているなって思う。滝口が主将になってもおかしくなかったわけだし、もっと頑張れるんじゃない?」って言われた。主将になったら一番頑張れるなって思って俺は主将決め(*14)の時立候補して、それを認めてくれる同期も多かった。それなのに、結局主将にならなかったからって頑張っていなかったら、ゆうたろうにも他の同期にも申し訳ないし情けないと思った。結局ただの一部員になってしまっていたのだと思った。だから、これからは自分の思っている事とか、チームとしてこうなっていきたいっていうのをもっと言うようにしたい。変な言い方になるけど、一部員以上のもっと特別な存在として前に出ていってもいいのかなって。今年の東大はゆうたろうのチームという部分は変わらないけど、俺は俺でチームのあるべき姿を実現していくのに寄与できたらいいなって思う。

(*13 23期佐々木聡。2010年度DF長。2014、2015年度ゼネラルマネージャー)
(*14 28期は3年になる前に、4年になった時の主将を決めた。滝口も立候補した。)

向田さん 挿入

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です