2004 soul vol.3



『先輩からの言葉』


2004/4/29


大学を卒業してしまうとチームスポーツをする機会があまり無いように思い、大学でもチームスポーツをしたかった。最後となるかもしれないチームスポーツを一生懸命やりたかった。そういう観点から多くの部を回ってみて、競技として、またチームとしても非常に魅力的に感じたラクロス部に入部した。実際に入ってみて感じたラクロス部の魅力は枚挙に遑がない。その多くは、壮大な目標と理念、その達成のために注ぐ大きな情熱から来るもので、実際に肌で感じてもらいたいものである。そこで、ここでは文章で伝えやすい、部活の時間以外についての観点から話をしたいと思う。少々部活の本質とは離れるかもしれないが、新入生の皆が入部に際して気にかける部分だと思う。実際自分も気にしていた。
高校の頃から研究者になるのが夢であり、進振りでは理学部物理学科に進みたかった。理学部物理学科の進振り制度での底点(進学のための最低点)は例年85点前後と高得点で、必然的に勉強との両立が必要になった。しかし、ラクロス部ならばそれは可能だった。
2限までには練習が終わっているので2限以降の授業には支障がない。必修が1限に入っていても、1限抜けが可能なので授業を受けられる。試験前には当然試験勉強が必要だが、これも午後は丸々自由に使えるため問題なかった。つまり学校の勉強に関しては全く影響がなく、思うように出来た。そして結局、理学部物理学科に進学することが出来た。
実際、ラクロス部にいたからこそ、希望通りに進学できたのではないかとさえ思う。授業のためにはあまり行きたくなくても、練習ならば学校に足を運べるものだ。学校に来ていれば、授業は出る。おかげで授業の出席率はかなり高かった方だと思う。さらに部活をやっていることで生活にメリハリが出来、部活もやらずにただ漫然と過ごすよりも結果として長い勉強時間を確保したと思う。
以上は勉強の、しかも進振りに限った自分が感じた利点であるが、時間をうまく使い充実した生活を送れると表現すれば誰もが望むところであろう。与えられている時間の長さは皆平等である。密度の濃い時間を過ごしたい。進路のために費やす時間、バイトに費やす時間、遊びに費やす時間などを部活と両立させて確保できることで、一度しかない大学生活を最高のものに出来る。
また、午後の時間を自主練に当てることも多い。「東大から日本へ貫く感動を巻き起こす集団でありたい」という理念を掲げ、「日本一」という目標達成のために日々大きなエネルギーを注いでいるのである。その過程や結果から得られるものはどれほど大きなものだろうか。どれほど自分を成長させてくれるだろうか。君自身で感じてみないか?

2004年度 18期 小島治樹